こんにちは、コツコツです!
wordpressでなぜか記事が編集・更新できない事態に陥ってしまい、中々更新できないでいました。
今回は初心に返って膝関節穿刺の手技を確認したいと思います。
膝関節穿刺
おそらく整形外科医以外でも行うことが多い、内科の先生も外科の先生も病院によってはするこがあると思います。
場所さえわかれば穿刺するだけですので簡単ですが、人によって膝関節の空間の大きさが異なり、変形性膝関節症などで変形が強いと難しいことがあります。
今回は膝関節穿刺の適応とその手技について少し述べたいと思います。
適応
関節穿刺には診断のための穿刺と治療のための注射に分かれます。手技としては同じですが、何を目的とするかで処置の名前が変わってきます。
関節穿刺
化膿性関節炎、偽通風、痛風、外傷(骨折、靭帯損傷など)の診断目的
あるいは、緊満している関節液を抜く、症状緩和目的
関節注射
変形性膝関節症に対するヒアルロン酸注射や偽通風やリウマチ膝に対するステロイド注射など、最近ではPRP療法(多血小板血漿注入療法)などがあります。
手技
基本は準清潔操作になります。どの関節でも言えることですが、関節の中は無菌なので、穿刺により菌が関節内に入り込むことは避けなければなりません。
- できれば仰臥位が好ましいです(疼痛による迷走神経反射の時などに対処しやすいからです)。
2. 膝を露出し膝の下に枕などを挿入します。
3. アレルギーなどなければアルコール綿やイソジン、その他の消毒液を用いて皮膚を消毒します。
滅菌手袋が推奨されますが、皮膚や針先に触れることがなければ通常の手袋でも行うことがあります。
4. 膝蓋骨上縁・外側より膝蓋上嚢めがけて針を刺入します(図参照)。
施設によって異なりますが、関節穿刺であれば18G-21G、関節注射であれば21G-25Gなどを使うことが多い印象です。
正面から見たイメージです。膝関節(左膝)外側から刺入します。
真横から見たイメージです。膝関節の膝蓋骨上縁、外側から刺入します。
5. 穿刺後は関節液を抜いたり、薬剤を投与したりします。
6. 処置当日は湯船に浸かるのを控えるように指示することもあります。
最近では
この方法では100%関節内に注射できるとは言えないため、最近ではエコー下に注射する方法もあります。
エコーで膝蓋上嚢や、関節内であることを確認できればそこに針を誘導して注射することができます。
しかしエコーは技術が必要で、また清潔不潔操作にも慣れが必要になります。
関節注射がまだ不安な場合は必ず上級医とともに処置を実施することをお勧めします。
おわりに
いかがでしたか。今回は膝関節穿刺についてでした。他の関節穿刺や注射に関しても少しずつ記載できればと思います。
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