こんにちはコツコツです。
仕事が忙しすぎて、久しぶりの投稿になります。
今回は知っている人も多いと思いますが、テニス肘を取り上げていきたいと思います。
テニス肘
よくテニス肘と言われますが、正確には上腕骨外側上顆炎という診断名になります。
テニスでラケットのグリップ部分を握る時に短橈側手根伸筋(ECRB:extensor carpi radialis brevis muscle)が収縮します。
そのECRBのoveruseなどで筋肉付着部に炎症がおきることで疼痛が生じます。
赤い領域 → ECRB:短橈側手根伸筋
外側上顆には伸筋群がついており、内側上顆には屈筋群がついていると覚えておけば、ある程度臨床の際に役に立つと思います。
診断
診断は外側上顆の圧痛と病歴(テニスしているか、手や肘を使う職業など)の他、Thomsenテスト、chairテスト、中指伸展テストなどで診断します。
Thomsenテスト:抵抗下に手関節は背屈させることで疼痛が誘発
chairテスト:肘関節伸展位のまま椅子を持ち上げる動作で疼痛あり
中指伸展テスト:抵抗下に中指を伸展させることで疼痛あり
他にも単純X線で骨折や変形性関節症を除外する必要があります。石灰化所見を認めることもあります。
治療
治療は安静、鎮痛薬(NSAIDs)投与になります。圧痛部位が限局しているときが多いのでトリガーポイントなどの局所注射も効果があります。
また肘ベルトの着用やストレッチなども指導した方がよいです。
おわりに
いかがでしたか、初歩的な内容ですが筋肉の走行などをイメージして治療にあたることが大切だと思います。
テニス肘という名前になっていますが、テニス以外でも症状をきたすことがありますので注意が必要です。
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