医学

意外と知らないシリーズ①:肩甲骨骨折

こんにちはコツコツです。今回は新しく、意外と知らないシリーズを始めたいと思います。

意外と知らないというのは、コツコツ自身が、治療法について学ぶ機会が少なかったものをあげているだけなので、あしからず。

肩甲骨骨折

肩甲骨骨折は全骨折の1%未満といわれています。

肩甲骨骨折といえば関節窩骨折を思い浮かべる方もいると思います。

関節窩骨折は骨片の大きさにもよりますが、関節内骨折であるので手術(観血的整復固定術)になることが多いですので治療方針にはあまり悩まないかと思います。

しかし肩甲骨体部骨折や頚部骨折はあまり臨床で遭遇することも少なく(1%未満よりもさらに少ないことになります)、保存的治療方針になることが多いと思います。

今回は肩甲骨骨折の受傷機転やレントゲンの見方を確認していきたいと思います。

受傷機転

多くは交通外傷などの高エネルギー外傷がきっかけになります。そのため他の骨折を合併していることが多いです。

多いのは胸郭系の骨折、つまり鎖骨骨折や肋骨骨折を合併し、血気胸や肺挫傷を伴っていることもあり全身状態が悪いことも多いです。

肩甲骨骨折はそれ自体は生命に関わることは少ないので、それ以外の外傷の治療を優先することが多くなります。

レントゲン

肩甲骨体部骨折や頚部骨折で確認するポイントは主に以下の3つです!

①骨折部の内方転位(PA像):15−20mm以上で手術を考慮。肩甲骨外側縁をみています。

②Glenopolar angle(PA像):正常は30度以上。22度以下で手術を考慮。

③角状変形(scapula Y像):30-45度以上で手術を考慮。

手術適応

レントゲンで転位が大きい場合は、関節内骨折ではないといえども肩の疼痛や可動域制限の原因となることから、近年は手術となることが多い様子です。

しかし、その他の重篤な外傷があればそちらから治療すべきなので、結果的に少し時間が経ってから手術するか相談することが多いです。

手術は観血的整復固定術(プレート固定)が多いと思います。しかし、そのプレートに関しては様々な報告があるので、骨折型に応じた選択が必要となります。

おわりに

いかがでしたか。あまり肩甲骨骨折は臨床で遭遇することが少ないと思います。

また、遭遇してもどのように評価したら良いかわからず、保存的治療を選択することも多いと思います。

しかし、変形が大きい場合は経験のある上級に相談し、手術が必要か検討しましょう。

今回は概要だけでしたが、今後さらに深掘りしていきたい内容です。

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